【5分で業界研究】総合商社のビジネスモデルや職種まで完全網羅!

2021年12月17日

総合商社用

就活というのは「正確な情報のインプット」がとても大切です。
本記事を通して、僕の知っている情報をみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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今回は、毎年就活生から絶大な人気を誇る総合商社について解説していきます。

総合商社と言えば、「エリートで高給」「華やか」「世界を股にかけて仕事が出来る」などといったイメージを持っている方が多いと思います。

しかし、実際に総合商社がどんな仕事をしているのかをしっかりと理解するのは難しいですよね。

そこで、本記事では業界研究として、総合商社業界の概要やビジネスモデル、職種について解説するとともに、将来性や年収についても取り上げます。

就職活動において業界研究は必須のものなので、少しでも総合商社に興味がある方はぜひ最後までこの記事を読んで参考にしてください。

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総合商社業界とは

総合商社は、国内外の流通事業投資を業務の中心としています。

流通の業務では、幅広い分野で、原料や加工品、サービスなどの様々な商材の取引の仲介を行ったり、販売チャネルの開拓や、新たな物流ネットワークづくりを行ったりしています。

総合商社が扱う商品・サービスは、「カップラーメンからミサイルまで」と例えられるほど幅広く、「機械・金蔵・食品・エネルギー・金融・化学品」様々です。

事業投資の業務では、経営に参画するために企業に対して投資をするだけでなく、発電やガスといった社会インフラ関連の大きなプロジェクトに複数の総合商社が協力して投資を行うことも増えてきています。

主な企業としては、三菱商事・伊藤忠商事・三井物産・住友商事・丸紅から成る5大商社と、そこに双日・豊田通商を加えた7大商社があります。

総合商社のほかには、食品や生活用品、医療・医薬品など特定の分野に絞って取引を手がける「専門商社」もあります。

専門商社は、総合商社と比べると競争率が低いのに対し、仕事内容もやりがいがあり・福利厚生が充実しており、高収入の企業も多くあります。

総合商社のビジネスモデル

ここからは総合商社業界のビジネスモデルについて詳しく解説していきます。

ビジネスモデルとは、「会社が利益を生み出すための仕組み」のことです。

総合商社の収益の柱は大きく分けて、「トレーディング」「事業投資」です。

それぞれについて詳しく解説していきます。

トレーディング

トレーディングは、総合商社の伝統的なビジネスです。

主な業務は、総合商社の持つ強大なネットワークを用いて、中間業者として他の企業の原料や加工品、サービスなどの商材の需要者と供給者を結びつけることです。

例えば、商品Aを売りたい企業と商品Aを買いたい企業の双方を顧客として、その間に立って、商社の持つネットワークを活かして双方企業の需要と供給を結びつけるビジネスです。

このときに発生するコミッションと、マージンがトレーディングの収益となります。

●コミッション:仲介業者としての手数料収入

●マージン:「需要者への売値」と「供給者からの買値」の差額

文字だけではイメージがしづらいと思うので、それぞれについて例を用いて説明します。

コミッション

身近な例として、銀行の振込手数料が挙げられます。皆さんも他の人の口座にお金を振り込んだ際に、数百円の振込手数料を支払った経験があると思います。この際の手数料は、「皆さんと振込先の間の取引」を仲介した銀行へのコミッションであると言えます。
これと同様に総合商社においても、「商品Aを売りたい企業と商品Aを買いたい企業の取引」を仲介することでコミッションを得ています。

マージン

例えば、100円で買ってきたチョコを友人に150円で売った場合、自分の手元に50円残ります。この50円が、マージンです。このマージンが収益になります。

総合商社も売値と買値の間に差を作り、その差額を収益としています。
もちろんただ単純に商材を受け渡すだけでなく、商社の持つ「物流機能」「金融機能」「情報機能」を用いて付加価値を提供しています。

そもそもトレーディングのみを主力事業として誕生した総合商社ですが、近年のインターネットの普及に伴い、企業同士が商社を介さずに直接取引をするようになりました。

このようなビジネス環境の変化によってトレーディング収益が縮小化する中で、総合商社が新たに始めた事業が、収益のもう一つの柱である事業投資です。

現在ではトレーディングを収益の一つの柱としながらも、事業投資にシフトチェンジしていくという流れが主流となっています。

事業投資

事業投資は、上述したビジネス環境の変化に対応していくために、総合商社が2000年代から新たに着手したビジネスです。

総合商社が所有するヒト・モノ・カネ・情報を他の企業に投資して、投資先企業が利益を上げることで、投資比率分の取込利益を得ることができるビジネスとなっています。

投資先の会社が多くの利益をあげればあげるほど総合商社の利益も大きくなることから、多くの総合商社が、自社の社員を派遣したり、国内外のネットワークを活用した情報提供を行っていることが特徴です。

また総合商社の事業投資には、単純に投資をして利益を得るという目的だけでなく、複数の企業の協業によるシナジーの創出するという目的があります。

多数の企業に投資をすることで、総合商社を核とした企業グループを形成し、異なる事業の掛け合わせを狙っています。

例えば、伊藤忠商事のファミリーマートを中心とした下流から上流までのバリューチェーンの構築が挙げられます。

ファミリーマートは、食料品をはじめとする様々な生活必需品や、銀行ATMなどの金融など人々の生活インフラとなっています。

ここに伊藤忠商事のグループ企業の力を注入し、原材料供給や物流の効率化、EC関連ビジネスなどを更に強化していこうと試みています。

総合商社の将来性

ここまでで、総合商社がどういった業界なのか、どうやって収益をあげているのかが分かったと思います。

そこで次に、総合商社の将来性について解説します。

上述したように、総合商社はインターネットの普及に伴い、急速に変化していくビジネス環境に対応していくために「事業投資」を主な事業として行うようになっています。

つまり、現在の商社は有望な事業分野と事業会社を選別し、その企業に投資を行い、有能な人材を派遣する形で経営に参画して、企業を大きく育てていくことに注力しています。

さらにこのような企業が、総合商社を核として繋がり、互いに協働して、シナジーを生み出すことに繋がります。

このようなビジネスは、需要の変化が激しく、顧客が新たな価値を求めるようになってきている現代社会に適応したビジネスモデルであると考えられます。

事実、5大商社(三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅)の業績を見てみると、2018年3月期連結決算では、2016年3月期と比べて業績を伸ばしています。

また、アフリカや中東などの経済成長に伴い、家や家電などを購入できる中間層が増えてきており、エネルギー事業や発電事業などの分野において、総合商社のトレーディングで培ってきたノウハウが発揮されることになると言われています。

職種

ここまでの内容で、総合商社業界の概要や将来性について理解いただけたと思います。

そのためここからは、皆さんが行う主な仕事について紹介します。

総合商社には、主に3つの職種があります。

●営業

●営業事務・貿易事務

●事業企画

それぞれの職種について詳しく解説していきます。

営業

営業は商社の代表的な職種です。

商社の営業は、企業同士を繋ぐパイプ役として活躍する仕事です。
「商社マン」と聞いて最もイメージしやすい職種かもしれません。

様々な企業の担当者と関りながら業務を進めていく仕事であり、こまめなコミュニケーションが必要とされます。
また、自社で開発した商品やサービスを他の企業に売り込むことも仕事の一つです。

比較的デスクワークよりも、外回りの仕事が多いのも特徴です。

営業事務・貿易事務

営業・貿易事務は、営業担当のサポートを担う職種です。

営業担当者に代わって、電話の応対や書類整理などのデスクワークを主な仕事としています。

また貿易事務は、税関を通す際に必要な通関の手続きなどを行うため、より幅広い知識が必要となります。

原料や製品を輸出入することが多い商社にとって通関手続きは必須であるため、海外事業が多い企業であれば、営業事務と貿易事務が分けられている場合があります。

事業企画

事業企画は、事業の立ち上げのための企画立案などを行う職種です。

どのような企業と取引をするのか取引先の選別を行い、どのような分野に進出するのかを考えるようなマーケティング業務や、新しい事業の立ち上げに必要な事業企画を立案を行ったり、経営の課題を解決するために計画・戦略を考えたりするコンサルティング業務があります。

また他企業への投資計画を立てるのも、この職種の仕事になります。

年収

最後に、皆さんが気になっているであろう年収について紹介します。

【7大総合商社の平均年収ランキング】

1位 三菱商事:1,678万円

2位 伊藤忠商事:1,628万円

3位 三井物産:1,483万円

4位 住友商事:1,356万円

5位 丸紅:1,192万円

6位  豊田通商:1,100万円

7位  双日:1,096万円

出典:2023年版 就職四季報総合版

7大総合商社は、いずれも平均年収が1,000万円を超えています。

やはり、皆さんのイメージ通り総合商社は「高収入」ですね。

最後に

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

今回は、総合商社業界のビジネスモデルや将来性、仕事内容について解説しました。

業界全体として、新たなビジネス環境に適応していくため「事業投資」へと踏み切る柔軟性が伺え、利益率・将来性の高いビジネスモデルを有しているといえます。そのことは、年収の高さからも読み取れます。

それゆえ、総合商社は就活生からも絶大な人気を誇っており、入社難易度は非常に高いです。しっかりとした、企業研究や自己分析、面接対策、ES対策も必要になってきます。

これらの対策に関する記事も書いていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

本記事の内容が、少しでも皆さんの就職活動をより良いものにできたら幸いです。

皆さんの就職活動を応援しております。

業界研究

Posted by paulowmigaki